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「騒音の目安」について解説します。~何デシベル以上がうるさくて、何デシベル以下が静かなの?~

みなさん、こんにちは!


大阪を中心に関西の防音室の設計・工事をしている創和防音です。


日常生活の中で、私たちはさまざまな音に囲まれています。


それらの音の中には、快適に感じるものもあれば、ストレスを感じるものもあります。


音の大きさを表す単位である「デシベル(dB)」は、音の大きさを数値で示す指標として広く使われています。


この記事では、何デシベル以上の音が「うるさい」と感じられ、何デシベル以下であれば「静か」と認識されるのか、「騒音レベルの目安」について解説します。


※なお、この記事で扱う「騒音レベルの目安」は普段過ごしている部屋の中で聞こえてくる場合の騒音を前提としています。(具体的には暗騒音が30dBA程度の環境を想定しています。)


 

■騒音レベルとは

最初に「騒音レベル」という言葉の意味について整理しておきたいと思います。

測定をする人の画像

騒音レベルは、「dBA」(デシベルエー)という単位で表されます。


dBという単位には馴染みがありますが、「A」とは何でしょうか?


実は、音の大きさを表すdB(音圧レベル)にはいくつか種類があるのですが、その中でも人間の耳が特に敏感に感じる周波数帯域に合わせて補正された「A特性音圧レベル」という種類の音圧レベルとして計測された単位であるということを意味しています。


つまり、「騒音レベル」とは「A特性」で補正された「音圧レベル」のことです。


※A特性以外の音圧レベルについて知りたいと思った方は以下の記事で紹介していますので良かったら読んでみてください。

音圧レベルの種類のブログへのリンク画像

 

■静かと感じる騒音レベルの目安

40dBA以下の音は「静か」と感じます。


寝ている人の画像

このレベルの音は、例えば図書館や静かな寝室で聞こえる程度の音に相当します。


25dBA以下になると、音はほとんど聞こえないほど静かです。


  • 25dBA: 通常ではほとんど聞こえない。例えば、遠くから聞こえるささやき声や、非常に静かな自然環境の音です。

  • 30dBA: ほとんど聞こえないが、かすかに感じることができる音。例えば、時計の針の音や、静かな郊外の夜の音です。

  • 40dBA: 静かな環境であり、心地よく過ごせる音のレベルです。図書館や住宅地の夜間の音がこれに相当します。


 

■うるさいと感じる騒音レベルの目安

一方で、60dBA以上の音は「うるさい」と感じられます。

騒音を感じる人の画像

このレベルになると、日常の会話を妨げたり、不快感を与えたりすることが多くなります。


特に、70dBA以上の音は「非常にうるさい」と感じられ、多くの人にとってストレスの原因となります。


  • 60dBA: 騒がしく感じるレベル。テレビの音や、会話が聞こえるカフェの中などがこの範囲です。

  • 70dBA: 非常にうるさい音で、普通の会話が困難になり、耐え難いと感じることが多いです。


 

■日常生活での騒音レベルの目安

50dBA前後の音は通常程度と感じられます。

昼間の住宅街のイラスト

夜間などではうるさく感じられる可能性がありますが、日中などでは特に問題とならないことが多いレベルです。


  • 50dBA: 多少の音は感じますが、日常生活において特に気にする必要がないレベルです。オフィスや一般的な住宅地の昼間の音がこの範囲に入ります。


 

■結論~騒音の目安~

一般的には40dBA以下であれば静かで快適と感じられ、60dBA以上はうるさく感じることが多いようです。


この辺りが「騒音の目安」と言えそうです。


しかしながら、騒音と一口に言っても実際には音には様々な種類があります。


例えば、長く継続して鳴っているような音は騒音レベルが小さかったとしても苦痛に感じたり、小さい騒音レベルでも一定のリズムで聞こえてくる音なども気になりやすいと言えます。


また、騒音の感じ方には個人差があるため、同じ騒音レベルでも人によって苦痛を訴えるラインが異なりますので注意が必要です。


そのため、騒音レベルの大きさだけで音を受ける側の感覚を完全に把握することは難しいと言えます。ですので、騒音レベルの目安はあくまで参考程度として頂ければ幸いです。


 

■騒音レベルの目安の根拠について

今回の記事では騒音レベルの目安について解説してきましたが、その根拠は以下の日本建築学会が出版している「建築物の遮音性能基準と設計指針[第二版]」の表から引用しています。

「建築物の遮音性能基準と設計指針」の抜粋

※色付けは弊社で行ったものです。


この表からも、同じ騒音レベルでも騒音の種類によって感じ方が異なる傾向にあることが読み取れます。

(例えば、建物外部からの騒音よりも建物内部からの騒音の方がうるさく感じやすい傾向にあることが読み取れます。)


「騒音レベル」と「人の感覚」に一定の相関関係があることに間違いはありませんが、一概に騒音レベルのみで人の感覚を判断をすることは難しいということがわかります。


これは、騒音問題を考える上で非常に重要な考え方となります。


弊社ではこの事をしっかりと意識して防音室を設計しておりますので、騒音で悩んでいる方は是非ご相談下さい。


 

■実際に「騒音レベル」を測定してみましょう

騒音で悩まれている方は一度自分の部屋の騒音レベルを測定してみましょう。


「どうやって?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、スマートフォンの無料アプリで騒音レベルを測定できるアプリが沢山あるので是非ダウンロードして使ってみてください。


もし、どのアプリを使えばいいのか迷う方はこちらの記事を参考にしてみてください。

無料騒音計アプリ性能比較記事へのリンク画像

(画像をクリックで記事へ飛びます。)


アンドロイドの無料騒音計アプリの性能を精密騒音計を使って検証し、精度の良かったアプリを紹介していますので是非参考にしてみてください。


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