乾式防振床 ドンナランとは?
どうにもならない床を「ドンと鳴らない床」に!
ドンナランは乾式防振床専用の防振材の名称です。簡単に言うと建物を建てた後から追加可能な防振床の材料です。創和設計が独自に開発した特許技術を使用し、乾式防振床としては最高グレードの防振効果が期待できます。
防振床には「湿式防振床」と「乾式防振床」の2種類がありますが2階以上の改修工事の場合、ほとんどの建物が重量の問題で乾式防振床しか使用ができません。つまり新築を除く中間階(2階以上)に使用する防振材として最高グレードの性能を持っているということです。
乾式防振床ドンナランの特徴
創和防音だけの特許技術
他では実現できない静けさ
コンクリート打設の必要がなく、工期の短縮が可能です。
湿式防振床でしか実現が難しい10Hz以下の固有振動数を実現
低コストで防振対策をしたいというお客様のご意見をもとに、独自の技術で優れた特性とコストパフォーマンスを実現した「ドンナラン」を開発しました。テナントビルの中間階にも施工でき、フィットネスジムやダンススタジオ等の床衝撃音対策に有効です。
乾式防振床ドンナランのこだわり
ドンナランの材料販売は行っておりません。弊社が設計施工で工事を行います。
防振床の工事は非常に繊細で少しでも施工方法を間違えると設計時に想定していた性能が出ないことがあります。全てのお客様に安心してお使い頂くために、創和防音は防振床に関連する工程を一括で管理します。
施工例
「JOYFIT24 阪急三国駅前店」
新店舗オープンにあたり、下階(デンタルクリニック)への床衝撃音対策として、トレーニングマシンエリアの床として施工いたしました。工期は 2 日間で、性能面でも良好な結果が得られています。
ドンナラン開発ストーリー
interview | 創和防音 設計部
大阪の中小企業が生み出した特許技術「ドンナラン」
顧客の要望に応えるバイタリティ
ードンナラン開発の経緯を教えてください。
とある企業から一階に置いていた大型のコンプレッサー(振動する大型の空気圧縮機)を屋上に配置して欲しいとのご依頼がありました。計画通りに上手く屋上に配置することは出来たんですが、作動した途端、建物全体に振動がしてしまったんですね。これはなんとかしないといけないということで考え始めたのがきっかけです。
ーそこから開発を?
これはまずいということで取引のあった会社の方に色々相談したところ「防振技術」というものが存在することに気がついたんです。
そこから勉強や試験、時には別の企業の製品開発の試験なんかにも参加させて頂き、他社製品の分析なんかをしながらなんとか形になりました。
ーそれですぐに「ドンナラン」が完成したんですか?
一番最初は実は全く違う形状で他社の物から着想を得たものだったんですが、やはり自社の技術として誇れるものにしたいという思いもあり、新しい形状を検討することになりました。他業務もありかなりタイトなスケジュールだったんですが、少しずつ進めて数年で現在の形を作ることができました。
全く新しいものを作り出すことが出来たので日本総合試験場に計測を依頼して、出てきたデータが本当に素晴らしいデータだったので、そのまま特許を取ろうという話になり、取得した…そんな経緯になります。
ーどんな構造でどこに特許が?
溝を切ったゴムがメインになるのですが、実はこの形状のゴムは普通に存在していました。私たちに方ではこの切り目を入れたゴムを重ねていくことと途中で金属製のプレートを挟みこむこと、そして想定外のゴムの変形を抑えるために筒状のケースに入れることで特許を取ることが出来ました。
この構造で防振性能をあげて構造的な強化を図っています。なかなか口でお伝えするのは難しいのですが、何度も何度も試作を重ねて最終的にこの形に落ち着きました。
ードンナランが必要な方はどのようなイメージですか?
元々、開発する際にはフィットネスジムへの導入を想定して作っています。
防振は荷重(重さをかけること)が重要になってくるのですがパーツのピッチ(距離)やそのバランスが非常に難しくて、ある程度狙いを定めて開発しようという話になったんですね。一番防振が必要な現場を思い浮かべた時にジムが思いついたんです。バーベルなどの凄く重たい物をドーンと投げますよね?その振動が軽減できたらと考えて開発した製品です。
ーということはジム専用の仕様になっているんですか?
開発した時点ではその想定なんですが、例えばドラムを叩いたりピアノを弾いたりという場面にも十分に効果を発揮します。
特に仕様を変更することもなく、そのままお使い頂けると思います。その何倍もうるさいものを相手にしていますから。
ー防振のパーツとして販売をしていないのはどういった理由ですか?
ドンナランはかなり細かな計算をして施工をしないと本来の性能を引き出すことが出来ないんです。私たちが作ったものですから私たちが扱うことはできますが…。なかなか他の業者にパーツをお渡ししても難しいのでは無いかと考えてあえて自社での施工に限定しています。